ご挨拶

 敗戦の痛手を乗り越え、国土再生の道を歩んだ日本。焦土と化したまちの明日を信じて槌音を響かせ、昭和39年の東京五輪を契機にその勢いを増して豊かな社会を築きました。私たち双葉もまた昭和23年の戦災復興区画整理事業から、まちづくりの分野を歩んでいます。国中が日本選手の活躍に沸いたあの日から半世紀。二度目の五輪開催を控えたこの国は世界有数の豊かさを手に入れた一方で、少子・高齢社会や過疎、中心市街地の空洞化など、多くの難問に直面することとなりました。加えて、東日本大震災の被災地を速やかに復興させるという課題も抱えています。こうした時こそ戦後から高度成長期へかけての日本人が持っていた情熱を思い起こし、よりよいまちづくりを加速させる必要があるのではないでしょうか。
 総合的な都市計画コンサルタントとして、私たちの仕事の根底にあるのは、そこに暮らす人が真の豊かさを実感し、愛着が持てるまちをつくりたいという思いです。長年蓄積した技術力と経験、時代を俯瞰する視点を生かし、それぞれの地域にふさわしいまちづくりを進めてまいります。